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【実話】絡まった糸が解けるとき 〜8年越しに繋がった「3人の男女」の奇跡〜
夫(のりさん)のかつての恋人である りんさんから、当サロンを紹介された妻 のめるさん。 「実は……夫との夜が、辛いんです」 「彼のことは、人としては尊敬しています。でも……結婚したのは、親を安心させるためでした。 優しくて無難な彼を選んだだけで、心から愛していたわけじゃなかったんです」 誰にも言えず、 ずっと一人で抱え込んでいた苦悩。 めるさんは、世間体を気にして、 両親の期待に応えるために、 「いい娘」「いい妻」であろうと必死に自分を演じ続けてきました。 しかし、心に嘘をつき続ける生活は、 確実に彼女の精神を蝕んでいました。 セッションをさらに進めていくと、 ある悲しい構造が浮き彫りになりました。 のりさんと めるさん、この夫婦は実はお互いに正面から向き合えていなかったのです。 そして、その「仮面夫婦」のような状態をかろうじて繋ぎ止めていたのが、 皮肉にも『娘の不登校』という問題でした。 夫婦の間に問題(かすがい)があることで、二人は「協力し合う両親」という役割を演じ、根本的な夫婦の不和から目を背けることができていたのです。 「私は、自分の人生を生きていなかった」 IHセッションを通じてその事実に気づき、ようやく「自分の本当の気持ち」を取り戻しためるさんは、一つの大きな決断を下します。 これ以上、自分にも、夫にも、 そして娘にも嘘をつき続けることはできない。と、おっしゃっていました。 そしてある夜、 めるさんはのりさんと向き合い、 静かに、けれどはっきりと「別居」と「離婚」を切り出されました。 突然の別れ話。 普通なら、怒ったり、パニックになったりする場面かもしれません。 しかし、のりさんの反応は違いました。 彼は、めるさんの言葉を静かに受け止めた後、大粒の涙をポロポロとこぼし始めたのです。 そして、彼もまた、長年抱え込んでいた深い闇を吐露しました。 自分も、過去の恋愛(りんさんとのこと)で深く傷つき、人を傷つけてしまってから、心のどこかで、 『自分はもう、人を幸せにすることなんてできない、ずっと諦めていたんだ』と、語ってくれたそうです。 のりさんもまた、 過去のトラウマから抜け出せず、無意識のうちに「本当に人を愛すること」から逃げてしまっていたのですね。 妻は、親の期待に応えるために愛のない結婚を選び、 夫は、過去の傷から逃げるために波風の立たない結婚を選んだ。 お互いが「いい人」であろうとするあまり、本当の心を見せ合えずにすれ違い続けていた二人。 この日、離婚という悲しい結論を出すことによって、皮肉にも二人は初めて「本音」で向き合い、心を通わせることができたのです。 「離婚」という言葉は、一般的にはネガティブなイメージを持たれがちです。 しかし、彼らにとってのこの決断は、 決して不幸なものではありませんでした。 お互いの縛り合っていた糸を解き、 それぞれが「自分の人生」を歩み直すための、前向きで、必要なプロセスだったのです。 ▼次のお話はこちら (涙の最終話へ続く) 【第5話】誰も不幸にならない別れ。愛の形が変わる時、奇跡は完成する
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著者セラピスト 石田れい子 アーカイブ
5月 2026
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